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年齢にあらがう ~いくつになっても成長は嬉しいもの

  • muratsubaki1002
  • 2023年2月3日
  • 読了時間: 4分

ホームページの【症例】ページでご紹介した患者様(現在80歳)の続報です。

※ご本人のご理解とご協力のもと動画など載せさせていただいております。【症例】もあわせてご覧ください。


先日、患者さんのご自宅に訪問すると何やら嬉しそうにこんな報告がありました。


「ジャンプが出来るようになったのよ。ほら、先生がずいぶんに前に言っていたじゃない。『〇〇さんはジャンプできるようになると思うよ』って。」


たしかに昔、その患者さんには何度か「〇〇さんの筋肉の質はジャンプや走ったりする方が向いてますね」「走って移動した方が痛みが出ないのになあ」と話をしていました。もちろんその時点ではそんなことが不可能なことは私も分かっています。自宅内でも歩行時には手を膝について身体を支える必要があり、外出時にはシルバーカーが欠かせない状態で私なら5分もかからず行ける場所まで30分以上かけて休み休み歩いていたわけですから。しかも腰や股関節や首肩に痛みを感じながら。

※施術開始当初(約6年前※当時75歳)は主治医から手術を勧められるような重度の側弯と脊柱管狭窄症、両変形性股関節症で真っすぐに歩くことが出来ず老人施設への入所も真剣に検討されていました。


それでも当時から私の見立てとしては、その方のふとした動作や触れて感じられる筋肉の質や施術への反応から、施術で不要な筋肉の緊張や硬さを緩和して筋肉を回復させ、その時その時で意識すべき生活時のポイント(姿勢や運動や痛みなどのやり繰りの仕方など)を抑えていっていただければ、時間は要してもかなりのレベルにまで状態は改善できるだろうというイメージはありました。

ただそれはご本人の意欲や日々の積み上げが無ければ実現できないことなので、冒頭の報告を受けたときは私も一瞬何のこと?とキョトンとしてしまいました。笑


こちらがその時ご披露いただいたジャンプです。

つかまった状態ではありますが、ご本人としてはこんなことが出来るようになるとは想像もしていなかったわけです。

見ていただきたいポイントはジャンプ1、2回目と3回目の違い。3回目の着地時に衝撃で背中が屈曲方向に曲がり首の後ろが縮むような様子が見られます。これがこの方の体癖(側弯や脊柱管狭窄症の原因)です。体癖は習慣によって形作られるので完全に無くせるわけではないのですが、施術により姿勢や動作の選択肢を増やしてくことでコントロールすることは可能になります。この方の場合も今なお体癖はかなり根強く残っていますが、最もひどい状態だった頃と比べると格段にコントロールできるようになっているため動き・姿勢・痛み・生活の質といったあらゆる面で質が向上しています。


≪ちなみに、体癖はすべての方に存在します。意識すれば自分自身で姿勢を調整できるレベルであれば大きな問題ではないのですが、とれる姿勢の幅が狭くなり、常に同じ姿勢しか取れなくなって行えない動作や体勢で出てきたり、慢性的な痛みに苦しむようになってくると生活の質が大きく下がってしまいます。整形外科疾患(脊柱管狭窄症、神経痛などなど)の手術後に痛みが消えてなくならないケースも根本的な原因がこの体癖にあることがほとんどです。≫


おまけに同じ日の(走るような)ステップ動画もご覧ください。

左右の偏りは見られますが、リズムとテンポのあるステップが踏めています。これも右半身と左半身をつなぐ体幹/背骨の動きをある程度コントロールできている証です。


さらにこちらの動画もご覧ください。

最初に見ていただいた動画の3回目のジャンプ着地時に見られた姿勢の崩れが生じないように体幹を意識してジャンプしてもらいました。

この小さな差がとても重要です。このように『ポイントを意識する』ことが出来るようになると、その動き自体が手軽に行えるとても効果的なリハビリになりえ、さらに次のレベルに上がるための土台になってくれるのです。


ちなみに、このようなジャンプやステップが出来るようになるきっかけとなったのは、肩口(腕の付け根あたり)を中心に肩/首/胸/腹の筋群の(マッサージや動的ストレッチによる)バランス補正です。なぜそんなところのマッサージで?と思われるかもしれませんが、そこを説明しようとすると話が長くなってしまうのでそのあたりの話はまた別の機会にしたいと思います。


今回お伝えしたかったのは『年齢を重ねても成長できる』ところはあるということ。

 

この患者さん(現80歳)もまだまだ『成長できる』と感じています。

次は何にもつかまらずにジャンプかな?笑 

とは言え現実的にやるべきことは、今行えることをより容易に、痛みの出る場面や頻度を減らせるようなサポートをコツコツと積み上げることに変わりはありません。

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